武蔵野児童学園について
武蔵野児童学園は、1948年(昭和23年)1月、児童福祉法制定にともない救護施設から養護施設「徳風寮」に転換しました。その後、1962年(昭和37年)に現在の八王子市に移転し、翌年の1963年(昭和38年)6月に社会福祉法人武蔵野会として認可され、現在の児童養護施設「武蔵野児童学園」となりました。現在当学園では、何らかの理由で保護者と一緒に暮らすことのできない、2歳から18歳までの子どもたちを、児童福祉法のもとに養育しています。
子どもたちは、JR高尾駅からバスで約7分、北条氏照の八王子城趾や多摩御陵の近くの、今も自然が残る環境豊かな中で生活しています。本園と、近隣3つの一軒家で生活し、地域の幼稚園、小・中学校、高等学校に通っています。
武蔵野会の理念に基づき、子どもたち、一人ひとりの人格を大切にしながら、自立援助、生活保障、発達保障の3つを柱として、健全な社会人となれるように援助しています。
施設長挨拶
武蔵野児童学園は今年で58年目を迎えます。開設当初はあたり一面畑だったそうです。少しずつ家が建ち、現在では住宅地となりました。学園も平成29年に隣地に移転し、住宅地に遜色のない新築の建物になりました。
古い学園を知る地域の方からは、昔はよく学園に遊びに行きおやつをもらって食べましたよ、などと懐かしいお話を聞くことができ、地域の子どもたちが集まってくる場所だったことがうかがわれます。時代と共に子どもたちの生活も四人部屋、二人部屋から個室へとかわり、集団活動中心から個別活動重視へと変遷してきました。支援の形態もできるだけ家庭に近い形で、子どもの安全や権利を守りながら、子ども一人ひとりの意見が大切にされるようになり、現在の学園生活が形作られてきました。
家庭で充分な愛情に恵まれてこなかったこと、家庭を知らずに育ってきたこと、大人を信じることが難しいことから、一歩を踏み出すことの難しい子どもも少なくありません。そのため子どもの幸せを願いながら関わっても、職員の願い通りにならないこともありますが、時間をかけながら子どもに寄り添い、子どもとの関係を積み重ねていくことで、子どもの成長が感じられるようになります。それは何物にも代え難い喜びです。子どもには未来を信じて向き合うことのできる理解者が必要です。そしてその理解者がチームとして支援を展開し、その成果を分かち合うことで支援の壁を乗り越えて行くことができます。
私たちはこれからも子どもたちに寄り添いながら、上質な支援をめざして努力していく所存です。そのためには一人でも多くの理解者が必要です。子どもたちの幸せのために何ができるか、一緒に考えてくれる仲間を大切にしたいと考えています。今、私たちは熱意ある仲間を求めています。心に響くことがありましたら、私たちのチームにご協力いただければ幸いです。気になることなどがありましたら、ぜひ、お気軽にお問い合わせください。ご連絡をお待ちしております。一緒に子どもたちの成長を喜び合いましょう。
施設長 矢口 俊夫
支援方針
当学園では、権利擁護を基軸として自立支援、生活保障、発達保障の3つを柱に子どもたちの支援を行っています。
自立支援では、子どもたち一人ひとりの発達にあわせた、「今、必要とされる支援」を、自立に向けて行っています。生活保障では、保護者と一緒に暮らせない子どもたちに、家庭的であり、清潔で明るい生活ができるように支援しています。
また、様々な理由で施設にきた子どもたちは、家庭の事情で学習したくてもできる環境がもてなかった子も多く、毎日の生活の中で学習時間を設けて、基礎学力の向上に努めます。
学園の基本方針
(1)権利擁護 | 子どもの権利を守る(支援困難児への適切な対応) |
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(2)3本の柱 | ①自立支援:退園後の生活のための知識・技術の習得 |
②生活保障:安心・安全な生活の保障 | |
③発達保障:各人の年齢や障がいに合わせた必要な教育 | |
(3)家族支援 | 子どもたちが家庭復帰できるようご家族をサポート |
概要・沿革
学園概要
施設名 | 児童養護施設 武蔵野児童学園 |
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施設長 | 矢口 俊夫 |
所在地 | 〒193-0826 東京都八王子市元八王子町2-1326 |
連絡先 | TEL:042-661-5167 FAX:042-669-3227 |
設置目的 | 何らかの理由で保護者と一緒に暮らすことのできない、2歳から18歳までの子どもたちを、児童福祉法に基づいて養育しています。 |
設立年月日 | 1948年(昭和23年)1月 |
設置主体 | 社会福祉法人武蔵野会(HPはこちら) |
定員 | 52名 内訳:本園40名(本体施設34名、施設分園型グループホーム6名)、地域小規模児童養護施設12名 |
敷地面積 | 2,172.91平方メートル |
建物状況 | 1. 本園 鉄筋コンクリート造り2階建 建物面積延べ1,267.89平方メートル 2. すずらんホーム 155.76平方メートル(地域小規模型グループホーム) 3. ひまわりホーム 100.98平方メートル(地域小規模型グループホーム) 4. なのはなホーム 97.60平方メートル(施設分園型グループホーム) |
居室の状況 | 本園では、5つのユニットの居住スペースに年齢や男女別に分かれて生活しています。 グループホームでは男女混合縦割り編成で幼稚園児から高校生の子どもたちが生活しています。 |
施設サービス第三者評価 |
【平成30年度】 【令和元年度】 【令和2年度】 【令和3年度】 【令和4年度】 【令和5年度】 【令和6年度】 |
学園の沿革
昭和23年 1月 | 国立武蔵野学院の外郭団体として発足。 児童福祉法の制定に伴い、東京都板橋区にある救護施設を養護施設徳風寮に転換 |
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昭和38年 6月 | 社会福祉法人武蔵野会の設立許可を受けると同時に、武蔵野児童学園に名称変更する。 |
昭和42年 10月 | 東京都共同募金会の補助により保育棟を増築 |
昭和48年 4月 | 事務所増築 |
昭和52年 6月 | 国際婦人福祉協会の援助を受け、浴室を改修 |
昭和57年 3月 | 東京都の補助により児童棟を増築 |
平成3年 3月 | 東京都の補助により本館の大規模修繕を実施 |
平成8年 12月 | 東京都の補助により児童棟に冷房設置 |
平成14年 4月 | グループホーム「すずらんホーム」開設 |
平成17年 12月 | グループホーム「ひまわりホーム」開設 |
平成21年 1月 | グループホーム「なのはなホーム」開設 |
平成29年 1月 | 老朽化した園舎解体し、隣地に新築移転 |